母子手帳

11日が過ぎて、息子は15歳になりました。

最近思い出すことがあります。6ヶ月検診の時に言われた言葉。待合室で母子手帳を見た係の方から「お母さん、今はこの子のことだけ考えてあげてくださいね。」と。

私の心は「え?」でした。まだ何も会話もしていない方から言われた言葉でした。もちろん、悪気が無いことも分かっていました。ただ心の中で「この子だけが特別なわけじゃないのにね。上の子も夫も不安と心配でいっぱいなのに…そして全てを皆が受け入れているわけでもないのに」と感じていました。

この「え?」という気持ち、どこからくるのでしょうか。

 

通院で車椅子に乗った息子を見たご高齢の方から「可哀想に」と言われることもあります。この時も心は「え?」です。最初に言われた時、私は内心、またか…と思い「可哀想なんかじゃないですよ」と言ってしまいました。なんて母親だという視線が返ってきました。

 

消化不良の中、支えになった大きな言葉があります。それは小児科の主治医の先生の言葉です。

先生から「重度の脳性まひと精神発達遅滞で歩けることはないでしょう。」と診断された時に、「私たちに何か出来る事はありますか?」と尋ねました。先生は「愛してあげることです。」と一言。それなら出来る。出来ている。

私はそう感じ、同時にストンと心に納まった瞬間でした。どうしてか?よく考えると、そこに無理はない。という答えが出ます。

「ただ愛すること」が「~するべき」「~でなければならない」というような義務?に変わる時、拒絶と違和感が心を重たくするんだよなぁーと…冷蔵庫をパタパタ開けて今思っています。ああ、献立が決まらない(笑)